自宅PCのVMwarePlayerにESXi検証環境を構築する方法

esxi 仮想環境

ITエンジニアであれば一度は構築したいESXiサーバ。

今回は自宅PCにVMwareWorkStationにESXiサーバ環境を構築する方法をご紹介します。

インストール時のエラー解決方法も具体的にお伝えしていきますので、ぜひチャレンジしてみてください。

自宅PCのVMwarePlayerにESXi検証環境を構築する方法

ESXiはVMware社が提供するHypervizer(ハイパーバイザー)で、ユーザは仮想OSを構築するなど、多くの企業で利用されています。

そのため、ITエンジニアあれば必ず知っておきたい技術の一つではありますが、ESXiはサーバ向けに作られたものなので、自宅PCなどの普通のパソコンにインストールするには少し工夫が必要です。

私も自宅PCにインストールしようとしましたが、VMware社のダウンロード先から取得したISOではうまくインストールできませんでした。

 

ググっていたところ同じような悩みを持つ方も多く、またESXiやシステムバージョンが古いサイトもあったので、本記事を書くに至りました。

2020年9月時点で、私が構築した内容となります。

 

必要なツール類

今回の検証環境で利用したツールは以下となります。

  • VMwareWorkStation(評価版)
  • ESXi-Customizer
  • RealtekのESXi用ドライバー
  • CentOS7.0
  • WindowsServer2019(評価版)
  • VMwarePowerCLI(PowerShellよりコマンドでインストールします)

 

もしサーバ用に作られたパソコンにインストールするのであれば「ESXi-Customizer-PS-v2.6.0.ps1」と「ESXi用ドライバー」は必要ありません。

ですが自宅PC向けのパソコンはESXiとのNICに対応していないため、ESXiの読み込みできるNICドライバ「RealtekのESXi用ドライバー」が必要です。

このNICドライバを埋め込まないと「no network adapter」というエラーに陥ります。

 

 

インストール先は以下を参考にしてください。

 

ESXi-Customizer(ダウンロード先へ飛びます)

→最新のバージョンをご利用ください。私は「ESXi-Customizer-PS-v2.6.0.ps1」でした。

 

Realtek ESXiドライバ(ダウンロード先へ飛びます)

→私は「net55-r8168-8.045a-napi.x86_64.vib」を使用しました。

古いバージョンだと組み込んでも認識しない場合もあるようです。

 

 

以上で準備が整いました。

それではインストールしていきましょう。

 

ESXiのインストール手順

それでは早速、ESXiのインストールを行っていきますが色々と前準備があるので、一つ一つクリアしていきましょう。

これをクリアしないとESXiをインストールできずにエラーで苦しむことになります。

BIOSからCPUのvirtualization technology設定を変更する

まずはCPUが仮想化に対応できるように変更します

デフォルトではOFFになっているようです。

私の場合はTUF h370-ProGamingというマザーボードを使っています。

管理画面はこんな感じですが、Advanced>CPU Cpnfiguration>Intel(VMX)Virtualization Technologyを「Enabled」に変更します。

 

esxi-1 esxi2

おそらくここはパソコンのマザーボードによって見え方は違うと思いますが、これをONにしないと仮想化技術を利用できないので最初に設定しておきましょう。

 

VMwareWorkStationをインストール

これはPC上のワークスペースを作ってくれるVMwareのソフトです。

Windows10などのOS上でESXiを動かす場合、VMwareWorkStationが必要です。

もちろんWorkStationに直接CentOSやWindowsServerをインストールできますが、今回はESXiなので省きます。

 

WorkStationはVMwareのホームページからダウンロードできます。

「VMware-player-****.exe」といったようなEXEファイルを実行するだけ。

昔は単純にVMwarePlayerという名前だったのですが、いつの頃かWorkStationPlayerとなってややこしくなりました。

 

VMwarePowerCLIのインストール

肝はここです。

ここでISOイメージが作れれば誰でもESXiサーバを構築できます。

そこでESXi用ISOイメージを作成するために必要な、PowerCLIというコマンドレットをご自宅のPCに導入します。

 

まずはPowerShellを管理者モードで起動し、ESXi-Customizerを動作させるために必要なVMwarePowerCLIをインストールしてください。

(1)PowerCLIのインストール

 

(2)セキュリティポリシーの変更

このままではPowerCLIは使えないので以下コマンドでセキュリティモードを「RemoteSigned」に変更し、使えるようにします。

 

(現在のセキュリティポリシーを確認するには”Get-ExecutionPolicy”)

 

(3)PowerCLIのバージョン確認

 

インストールされたか確認してください。

PowerCLI

私の場合は12.0.0ですね。

(PowerCLIのバージョンが最新だとESXi-Customizerを利用できない、という記事もありましたが、問題なくできるので安心してください。)

 

ESXiカスタムISOイメージの作成

いよいよカスタムイメージの作成です。

任意のディレクトリに「ESXi-Customizer-PS-v2.6.0.ps1」と「net55-r8168-8.045a-napi.x86_64.vib」を配置してください。

PowerShellでESXi-Customizerのあるディレクトリに移動し、以下のコマンドを投入します。

 

NICドライバを含んだ形でまずはZip化します。

 

「All Done」と表示されれば成功しています。任意のフォルダに移動するとZipファイルができているはずです。

つづいて以下のコマンドを打ち、ISOイメージを作成します。

 

 

ここで作ったISOイメージをVMwareWorkStationPlayerに読み込ませれば、問題なくインストールできます。

 

 

※Zip化しないとWindowsのセキュリティエラー[WinError 10054]で詰まります。

PowerCLIのバージョンを下げればISOイメージを作成できた方もいるようですが、基本はこのやり方で問題ありません。

ちなみにコマンドの「-v67」というところはESXi バージョン6.7を指定しています。

「6.0」だとISOイメージは作れましたが、インストールで失敗しました。

 

まとめ

いかがでしたでしょうか?

私の場合、ESXiサーバを自宅にインストールするにはかなり骨が折れました。

ググって出てきたやり方を試しても、PowerShell上でのエラーが多かったからです。

約2日間くらいかかりましたね。

 

でも、これであなたのパソコンにもESXiサーバを導入できるはずです。

色々と検証して、レベルアップを図ってみてください。

今回は以上です!